エコキュートは、光熱費の削減や省エネ、災害時の対策など、導入するにあたり様々なメリットがあります。
しかし、設置するためのスペースが十分ではないことから、導入するのを諦めてしまう人もいるようです。
また、稼働音が生じるため、設置する場所によっては近隣住人との間で騒音トラブルが発生する恐れがあります。
そこで今回は、省スペースが実現する薄型のエコキュートについて詳しくご紹介します。

1.エコキュートの「薄型」と「角型」の違い

そもそもエコキュートとは、電気と空気の力を利用してお湯を沸かすタイプの電気給湯器のことを言います。
エコキュートには「薄型」と「角型」の2タイプあり、サイズが異なります。
大きく異なるのは本体のサイズです。

2.薄型エコキュートのサイズ・大きさ

製品を展開しているメーカーによって多少の違いはありますが、一般的な薄型のサイズは幅が約1,080~1,120mm、奥行きが430~440mmであることがほとんどです。
標準的なタイプである角型は、幅が約600mm、奥行きが約700mmとなっているため、薄型タイプの奥行きは約30cm短くなっています。
設置スペースに余裕がない場合、奥行きの短い薄型がおすすめです。

3.薄型エコキュートの価格

薄型と角型を比較すると、価格が高く設定されているのは薄型のエコキュートです。
特殊な技術や部品を用いてコンパクトなサイズに設計しているため、角型よりも価格が高く設定されているのです。
どのメーカーでも角型より薄型の方が価格は高くなっています。

4.薄型エコキュートのメリット

次に、薄型のエコキュートを導入するメリットについて解説します。

狭いスペースでも設置が可能

薄型の最大のメリットは省スペース性に優れていることです。
角型は底面が正方形のような形になっており、十分なスペースがないと設置するのは難しいとされてきました。
しかし、薄型は奥行きが430~440mmほどしかないため、自宅のわずかなスペースでも設置できるようになっています。

目立たせずに設置が可能

玄関先や軒先、庭などは外から見える場所であり、エコキュートが目立ってしまいがちです。
また、角型は幅、奥行き共にサイズが大きいため、どうしても圧迫感があります。
しかし、薄型はスリムでスタイリッシュな印象が強いので、外観を損なうことなく設置できます。

5.薄型エコキュートのデメリット

一方、薄型エコキュートにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

耐震強度が角型に比べると弱いものが多い

底面積を小さくした分、貯湯タンクを高く設計されている製品も多いため、薄型は角型と比較すると、安定感が損なわれてしまいます。
基本的には基盤を作ってから脚部を固定しており、相当な衝撃がない限り倒壊する恐れはありません。
しかし、地震が発生した場合、倒れるリスクは高くなるため、あらかじめ耐震強度を高めるなど、対策しておくのが望ましいです。

タンク容量・機能が限られることがある

角型に比べてバリエーションが少ないため、タンクの容量が限定される場合があります。
省スペースを実現するために設計されていることから、角型よりも容量が少なくなってしまいます。
タンク容量が少ない場合、湯切れするリスクも高くなるため、注意しなければいけません。
薄型で500Lを超えるエコキュートはほとんどありません。
また、タンク容量だけなく、機能が制限されることもあるため、あらかじめしっかりと確認しておく必要があります。
エコキュートは機能が充実している順にフルオート、セミオート、給湯専用タイプの3種類に分かれています。
角型であれば選択肢は多いですが、薄型の場合、選べるほどのバリエーションはありません。

角型エコキュートより値段が高い

角型よりもタンク容量や機能が劣っているにも関わらず、販売価格が高い場合があります。
同じシリーズであっても価格に差が生じるため注意しなければいけません。
初期費用を抑えたいのであれば、おすすめなのは角型です。

年間給湯保温効率が落ちることがある

年間を通じて給湯熱量と保温熱量をプラスし、年間の消費電力で割って100をかけたものを年間給湯保温効率と言います。
薄型は貯湯タンク内に缶が2つあるため、断熱材を施せるスペースの関係で年間給湯保温効率が落ちてしまうこともあるようです。
角型の数値が3.3~3.8なのに対し、薄型は3.0以下になることもあります。
省エネ性能を重視したい人に薄型は向いていません。

補助金の対象外になることもある

エコキュートを導入するにあたり補助金制度を設けている自治体もありますが、提示されている条件を満たさない場合、補助金の対象外になる可能性があります。
ある自治体では、数値が3.0以上になっているエコキュートを対象に補助金を支給しています。
薄型は3.0を下回る製品が多いため、補助金の対象外になるリスクが高いです。

6.薄型エコキュートが適している人

導入する際は、メリット・デメリットを加味した上で検討することが重要です。
では、具体的にどのような人に薄型エコキュートがおすすめなのでしょうか?

戸建てではなくマンションに住んでいる

薄型がおすすめなのはマンションに住んでいる人です。
戸建ての場合、設置スペースを十分に確保できることが多いため、角型でも問題ありませんが、マンションはスペースが限られています。
マンションの部屋の玄関先に設置したとしても通路を塞ぐことはありません。
ただし、エコキュートの設置が管理組合で認められているか、工事が可能かなど、事前に確認しなければいけないことが多いため、注意してください。

庭や家の外観にこだわりがある

角型は底面が正方形になっているため、冷蔵庫のような形になっています。
存在感があることから、「外観が損なわれる…」と設置を懸念する人もいるようです。
庭や家など、外観を重視したいのであれば薄型がおすすめです。
壁に馴染むようなスリムな形なので、見た目に違和感を抱くこともありません。

7.おすすめの薄型エコキュート5選

以下では、おすすめの薄型エコキュートを5つご紹介します。

三菱電機の薄型エコキュート

三菱電機のおすすめ製品は、大人気Aシリーズの「SRT-W375Z(370L)」です。
浴室内を温める「あったかリンク」や、太陽光発電システムの余剰電力を活用する「お天気リンクEZ」など、こだわりの仕様となっています。

パナソニックの薄型エコキュート

パナソニックからは、Hシリーズ「HE-H37KQS(370L)」や「HE-H46KQS(460L)」が展開されています。
ソーラーチャージやAIエコナビ、専用アプリ、自動お湯はりなど、他にも機能が搭載されています。

ダイキンの薄型エコキュート

おすすめは、「EQ37HFTV(370L)」や「EQ46WFTV(460L)」です。
ダイキンの薄型エコキュートは水圧が320KPaと、パワフル仕様になっているのが特徴的です。

日立の薄型エコキュート

日立のフルオートの薄型エコキュートであれば「BHP-FS46SH」や「BHP-FS37SH」がおすすめです。
追い炊きやダブル湯温設定、汚れガードパネルなどの機能が搭載されています。
年間給湯保温効率は3.0と比較的高めであるため、補助金制度を利用できる可能性も高まります。

東芝の薄型エコキュート

東芝では、スタンダード仕様の「HWH-B376HW-R(370L)」やハイグレード仕様の「HWH-B376HWA-R(370L)」が人気製品となっています。
水圧はどちらも300KPaとパワフル高圧モデルです。搭載されている機能はそれぞれ異なるため、購入前には必ずチェックしてください。

8.まとめ

今回は、薄型エコキュートの特徴やメリット・デメリット、おすすめ製品などについて詳しく解説してきました。
設置するスペースに合わせて、どのタイプのエコキュートを選ぶのが適切か判断しましょう。
最近では、機能性に優れた製品も多数展開されているため、省スペースでエコキュートを導入したいのであれば、ぜひチェックしてみてください。

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