地震や台風など、予期せぬ自然災害が起きたとき、ライフラインの断絶は生活に大きな影響を及ぼします。
特に、水や電気が止まると、日常の暮らしは一変してしまいます。
こうした非常時に役立つ住宅設備のひとつが「エコキュート」です。
普段は家庭用の給湯器として使われるエコキュートですが、実は災害時に備えた機能も備えています。
本記事では、災害時にエコキュートがどのように活用できるのか、具体的な使用方法や注意点、備えについて詳しくご紹介します。
いざという時に慌てず対応できるよう、事前に情報を確認しておきましょう。
目次
💡この記事を読んでわかること
-
非常用取水栓の位置と使い方を確認しておこう
→ タンク内の水は停電・断水時でも活用可能! -
日頃からホース・バケツなどの備品を準備しておく
→ いざという時にすぐ使えるよう常備しておくことが大切。 -
タンクや配管の定期清掃を習慣化しよう
→ 非常時でも衛生的な水を確保できるようメンテナンスを。 -
太陽光発電・蓄電池との併用で災害に強い住宅へ
→ 電力復旧を待たずに再加熱・保温ができる可能性も。 -
家族全員で操作方法や対応マニュアルを共有する
→ 緊急時でも落ち着いて対応できるよう備えておこう!
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1.災害時でも使えるエコキュートの機能とは
エコキュートは、災害などによってライフラインが一時的に停止しても、一定の機能を使うことができる非常時に強い設備です。
特に注目されているのが、「貯湯タンク」に貯められたお湯や水を災害時に活用できる点です。
タンク内には300~500リットル程度の湯や水が貯蔵されており、停電や断水時でも取り出して使うことができます。
機種によっては、停電中でも取水が可能な「非常用取水栓」が搭載されており、飲料水や生活用水として活用することができます。
断水後にすぐ使用できるよう、水が常に満たされた状態で保たれているのも安心ポイントです。
また、最近のエコキュートには「自動復旧機能」や「耐震設計」が採用されており、地震などの災害によって一時的に停止しても、電力が回復すれば自動で再稼働する設計となっています。
これにより、災害後も比較的早く給湯機能を復旧させることが可能です。
ただし、電気や水道が完全に停止した状態では通常の給湯運転はできません。
そのため、非常時にどのような機能が使えるか、事前に取扱説明書などで確認しておくと安心です。
2.非常用取水のやり方
非常用としてエコキュートを活用する際、最も重要なのが「取水方法の確認」です。
停電や断水が発生した場合、通常の給湯機能は使えなくなりますが、タンク内の水やお湯を生活用水として取り出すことは可能です。
多くの機種には、「非常用取水栓」と呼ばれる専用の取出口が設けられています。
この栓はタンクの下部または側面に設置されており、キャップを外してホースを接続することで、重力の力を利用してタンク内の水を取り出す仕組みです。
手順としては、まず本体の電源をオフにし、タンクが安定していることを確認します。
次に、非常用取水栓のカバーを外し、付属の取水ホースを装着して水をバケツなどに出す形になります。
注意点として、貯湯タンクの中は高温になっている場合があるため、取り出す際は温度に注意が必要です。
災害直後はまだお湯の状態になっていることが多いため、やけど防止のためにも、取り出す前に水温を確認しましょう。
また、飲料水として使用する場合は注意が必要です。
基本的にタンク内の水は密閉されていて清潔ですが、長時間使用していなかった場合や、タンク内部に汚れがあると判断される場合は、煮沸してから使用するのが望ましいです。
日常のうちから非常用取水方法を一度試しておくと、災害時に慌てることなく対応できます。
3.停電時の注意点
エコキュートは電気で動作する給湯機器であるため、停電が発生すると基本的な加熱や給湯機能は一時的に使用できなくなります。
しかし、すでに貯めてあるお湯や水は、タンク内に残っているため、非常用取水栓を利用することで生活用水として活用できます。
一方で、停電時にはいくつか注意すべきポイントもあります。
まず、タンク内のお湯は徐々に冷めていくため、なるべく早めに使うことが望ましいです。
また、停電中はヒートポンプが作動しないため、新たにお湯を沸かすことはできません。
節水を意識し、必要最小限の用途に限定して使用するよう心がけましょう。
機種によっては、停電から復旧後に自動で再起動するタイプと、手動で電源を入れ直す必要があるタイプがあります。
そのため、復電後の対応方法について、事前に取扱説明書で確認しておくことをおすすめします。
さらに、停電が長引く場合はタンク内の水質保持にも注意が必要です。
長期間通電していないと、雑菌が繁殖する恐れがあるため、復旧後は一度すべての水を排出し、新たに給水して再加熱することが推奨されています。
災害時には慌てがちですが、安全に使用するためにはこうした基本的な知識が大切です。
4.太陽光発電との併用
エコキュートは通常、夜間の安価な電力を利用してお湯を沸かす仕組みですが、太陽光発電と併用することで、さらに災害時の安心感が高まります。
特に日中に発電した電気を使って給湯や保温ができるような機種であれば、停電時にも限定的な運用が可能になります。
最近では、太陽光発電と連携可能なエコキュートや、蓄電池と組み合わせたスマート制御タイプの給湯器が増えてきています。
こうした機器であれば、日中に発電した電力をエコキュートに供給し、お湯を沸かしたり保温したりすることができ、非常時でも生活の質を保つことが可能です。
また、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)との連携により、エネルギーの使用状況をリアルタイムで確認しながら、お湯を沸かす時間帯や出力を自動で制御できるモデルも登場しています。
こうしたシステムを導入しておけば、災害時にも効率的にエネルギーを活用でき、停電の影響を最小限に抑えることができます。
ただし、太陽光発電のみでは夜間や悪天候時の発電が難しいため、蓄電池と組み合わせることで、さらに強固な防災対策となります。
もし新築や設備のリニューアルを検討している場合は、太陽光発電+エコキュートの導入をセットで考えてみるのもオススメです。
5.非常時のための準備
災害時にエコキュートを活用するには、日頃からの備えがとても重要です。
・非常用取水栓の場所と使い方を確認しておく
まずは、非常用取水栓の場所と使い方を確認しておくことが基本です。
いざという時にどこにあるのかわからない、または使い方がわからないと、せっかくの機能も活かせません。
説明書を読んだり、メーカーのサイトで動画などをチェックしたりしておくと安心です。
・非常用ホースやバケツなどを準備しておく
非常用ホースやバケツ、取水容器をあらかじめ準備しておくと、スムーズに水を取り出すことができます。
特に、ホースはエコキュート本体に付属していない場合もあるため、事前に確認し、必要ならホームセンターなどで購入しておくと良いでしょう。
・定期的に清掃やメンテナンスを行う
タンク内の水は非常時に使うことを想定して、日頃から衛生的に保つことが大切です。
定期的に配管の洗浄を行ったり、長期間使用していない場合は水の入れ替えを行ったりするなど、メンテナンスを意識しましょう。
・災害時の対応マニュアルを家族間で共有する
災害時の対応マニュアルを家族で共有しておくこともオススメです。
誰がどのように操作をするか、取水の優先順位をどうするかといったことを話し合っておくことで、非常時の混乱を最小限に抑えることができます。
こうした小さな準備の積み重ねが、いざという時の安心へとつながるのです。
6.災害時に困らないエコキュートに交換したい方はチカラもち栃木店にお問い合わせください!
エコキュートは、普段の生活を支えるだけでなく、災害時にも非常に役立つ住宅設備です。
特に、貯湯タンクに蓄えられた水を非常用水として利用できる点は、大きな安心材料となります。
停電や断水の影響を最小限に抑えるためにも、事前に取水方法や注意点を確認し、必要な備品を準備しておくことが重要です。
また、太陽光発電との併用によって、より災害に強い住まいづくりが可能になります。
日常から防災を意識したエコキュートの使い方を考えて、万が一の事態にも落ち着いて対応できるよう備えておきましょう。
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