光熱費の削減のためにオール電化を検討する人が増えている昨今、オール電化は本当にお得なのか、疑問に思っている方も多いでしょう。
今回はオール電化とガスのどちらがお得なのか、エコキュートとガス給湯器のコストを比較してみました。
エコキュートなどの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。※自社調べ※

オール電化の特徴

オール電化は、エコキュートといった給湯器やIHクッキングヒーターなどを導入し、生活で消費するエネルギーを電気のみで賄うシステムのことです。お湯を沸かしたり、コンロで調理したりするのも電気を使うため、ガスを一切使う必要がありません。
従来は電気とガスの両方を契約し、ガスを使った給湯器やコンロが設置されているのが一般的である中、コンロで火を使わないから安心、今まで支払っていたガスの基本料金をなくせるなどのメリットがあるため、前述の通り近年はオール家電に切り替える人が増えています。オール電化では、太陽光発電や蓄電池を導入するケースも多く、それもオール電化がお得というイメージを与える要素となっています。
太陽光発電を導入している場合、自家発電することができ、発電した電気を自宅で使用することが可能です。
また、蓄電池があれば余った電気を溜めておけるので、緊急時の非常用電源を確保できます。それでも余る電気は電力会社に売電できる仕組みもあります。

エコキュートとガス給湯のコストを比較

オール電化がガスと比べて本当にお得なのか、導入前にコストを比較してみましょう。
今回は、弊社スタッフの事例を元にエコキュートとガス給湯器の初期費用とランニングコストを比較してみました。

初期費用の違い

エコキュートとガス給湯器は、メーカーや容量・大きさによって本体の購入価格は変わってきます。
4人家族で使用することを想定してエコキュートを導入する場合、必要な容量の目安は370Lまたは460Lとなり、本体価格の相場は30～75万円です。
一方、4人家族での使用を想定してガス給湯器を導入する場合、サイズの目安は24号となり、本体価格の相場は10～20万円です。
初期費用を比べると、エコキュートの方が高い傾向にあることがわかります。

ランニングコストの違い

エコキュートとガス給湯器では、導入後に発生する毎月のランニングコストに違いがあります。
都市ガスでガス給湯器を使用する場合、給湯にかかる光熱費の月平均は約5,300円です。
年間にすれば、63,600円もかかっていることになります。
実際の光熱費は地域や季節、給湯の頻度などで変わるため、家庭によってはさらにガス代は高くなる可能性もあるでしょう。
一方、エコキュートでお湯を沸かす場合にかかる光熱費の月平均は約2,000円です。
年間にすれば24,000円となるので、ガス給湯器と2倍以上も安くなります。
エコキュートも使用頻度などによって電気代は変わってきますが、シミュレーション上はガス給湯器よりもランニングコストはお得です。
初期費用はガス給湯器よりも高くなるものの、長い目で見ればトータルで支払う金額はエコキュートの方がお得になります。

 

電気とガス併用も選択肢に

一般的にオール電化はガスよりもお得ですが、実際にお得かどうかは生活スタイルなどで変わってくる可能性があります。
人によっては電気とガスを併用した方がお得になる可能性もあるので、オール電化にするかどうかは慎重に検討することが大切です。
具体的に電気とガスの併用がおすすめの人は以下のとおりです。

日中に電気を使うことが多い

エコキュートなどを使うオール電化の家は、給湯や暖房などに使うエネルギーが電気のみとなるので、一番電気を使う夜間に料金が安くなるプランに加入するのが基本です。
つまり日中に電気は割高になってしまうため、昼間に電気を使うことが多いライフスタイルだと、逆に電気代が高騰する可能性があります。
例えば、冬場は室内の気温が下がるため、暖房をずっと稼働させる必要があるでしょう。
エアコンを1日中稼働させると、光熱費の負担は大きくなってしまいます。
そこで、暖房効率の高いガスファンヒーターを使えば、短時間で部屋を暖めることが可能です。
ある程度、室温が上がった状態でエアコンの暖房に切り替えることにより、電力の消費を削減できます。
すでにガス暖房機器一式が揃っている場合、オール電化にすると専用の設備を買い揃えなければなりません。
しかし、電気とガスの併用であれば、既存の機器が無駄にならないこともメリットです。

初期費用を抑えたい

設備を導入するための初期費用をできるだけ抑えたい時も、電気とガスの併用がおすすめです。
エコキュートやIHクッキングヒーターなどオール電化用の機器は、購入価格がガス用の設備よりも高くなっています。
また、オール電化に切り替えるための設置工事や設置後のメンテナンス費用も発生するので、トータルの導入コストは割高です。
導入コストが高くてオール電化にするのはハードルが高いと感じるのであれば、給湯器をエコキュートに切り替えるなど部分的に変更して、ガスを併用するのがおすすめです。

以上でオール電化とガスのどちらがお得なのか、エコキュートとガス給湯器のコストを比較しました。
初期費用はガス給湯器の方が安く抑えられますが、ランニングコストを比べるとエコキュートの方がお得になる可能性が高いです。
ただし、オール電化の家では日中電気をよく使う場合だと逆に電気代が高くなってしまうデメリットもあるので、人によってはガスの併用が適している場合もあります。
自分や家族のライフスタイルに考慮しながら、エコキュートの導入やオール電化を検討してみてください。

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