エコキュート導入後、シャワーや蛇口から出る水の勢いが物足りないと感じることはありませんか?
水圧が弱いと、洗った気がしなかったり、泡が落ちるまで時間がかかるように感じたりと、ちょっとしたストレスが溜まりやすくなります。
ストレスを感じてしまえば、快適性が損なわれてしまいます。
今回は、そんなエコキュートの欠点である水圧に重点を置き、原因や対処法を徹底解説していきます。
エコキュートの水圧を高めたい方はもちろん、水圧に自信があるメーカーを知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。
目次
1.エコキュートは水の勢いが弱い!その理由とは
ガス給湯器からエコキュートに変更後、水圧が弱く感じるという方は多いです。
実際にエコキュートは構造上、水圧が弱くなりがちです。
エコキュートは事前に沸き上げしたお湯を貯湯タンクに貯めておき、必要なときに給湯する仕組みになっています。
つまり、貯湯タンクから直接給湯するため、水道水のような水圧で吐水できないのです。
貯湯タンクからの給湯は、水道水の1/3ほどの水圧になるため、勢いが弱く感じる方がいても不思議ではありません。
2.ガス給湯器の水圧はどうなの?
同じ給湯器なら、ガス給湯器であっても水圧が弱くなるのかと疑問に思うかもしれません。
しかし、ガス給湯器は水圧が弱まらないような構造になっているため、水圧に不満を感じることはほとんどないでしょう。
ガス給湯器は水道直圧式といって、水道水の水圧をそのままに、給湯できる仕組みになっているのです。
エコキュートの水圧に満足いかない方は、ガス給湯器の水道直圧式に慣れているからという場合も多いです。
3.エコキュートの水圧を上げる方法
普通であれば、水圧が弱いことは大きなデメリットとなるため、水圧の高いガス給湯器を選ぶ家庭がほとんどのはずです。
それでもエコキュートが人気なのは、ランニングコストが抑えられる、災害時に活躍するなど、様々な理由があります。
加えて、エコキュートの水圧を高める方法がいくつもあるという点もポイントです。
ここからは、エコキュートの水圧を上げる方法を解説します。
エコキュートの給湯温度を高くする
エコキュートの水圧を上げたい時は、給湯温度を高めに設定するのが効果的です。
給湯温度を高くすることで、吐水する時のお湯の温度を調節するために必要な水の量が増えます。
使用する水の量が増えれば水圧が上がるため、この方法で水圧が気にならなくなったというケースは多いです。
シャワーヘッドを換える
シャワーヘッドの中には、低水圧用シャワーヘッドというものがあります。
低水圧用シャワーヘッドは、ヘッドが小さかったり、穴の数が少なくなっていたりと、水圧を高める工夫が施されているアイテムです。
2,000円前後でも購入可能なので、比較的気軽に試せる方法と言えるでしょう。
複数箇所で同時に使わないように注意する
複数の箇所でのお湯の同時使用は水圧が弱まる原因になります。
特に夜は、食器洗い中にシャワーを浴びることも多いでしょう。
しかし、配管が「先分岐工法」で設置されていると、水圧を分け合うように吐水されるため、水の勢いが弱まってしまうのです。
加圧ポンプ・負圧作動弁付エアベントを取り入れる
加圧ポンプ・負圧作動弁付エアベントは、エコキュートの水圧を補ってくれるアイテムです。
後付けも可能なので、エコキュートを購入した後でも水圧を強められます。
加圧ポンプで注意したいのは、そもそも加圧ポンプが取り付けられないエコキュートがあることです。
加圧ポンプを導入する前に取り付け可能なタイプであるかどうかを確認することが大切です。
また、加圧ポンプを動かすには電気が必要になるため、エコキュート単体で使用するよりも電気代が割高になる可能性があります。
ランニングコストが抑えられるという理由からエコキュートを導入したのに、電気代節約の効果が得られないということにもなってしまうため注意が必要です。
高圧のエコキュートに交換する
エコキュートの寿命が近づいていたり、頻繁に不具合が起こったりする場合は、高圧エコキュートに交換することも1つの方法です。
従来のエコキュートよりも約1.7倍のパワーがあるため、水圧の弱い従来品に慣れた方にとっては十分な水圧を感じられるでしょう。
ただし、高圧のエコキュートは通常のエコキュートよりも価格が高いため、価格も重視したいという方は慎重に選ぶ必要があります。
4.高圧のエコキュートでおすすめのメーカー
高圧のエコキュートは、今でこそほとんどのメーカーが取り扱っています。
従来のエコキュートの水圧は約180kPaですが、高圧のエコキュートは300kPaを超えるものもあります。
特におすすめなのが、日立のエコキュート「ナイアガラ出湯」です。
ナイアガラ出湯はガス給湯器と同じ「水道直圧式」を採用しているため、水圧は驚異の500kPaとなっています。
ナイアガラ出湯は、2箇所で同時にお湯を使用してもパワーが弱まらないため、生活スタイルが異なる家族がいても安心です。
また、他メーカーのエコキュートは給湯した水を飲用できませんが、日立のエコキュートは飲用可能です。
安心してお湯が飲める、うがいができるというのも特徴の1つとなっています。
ガス給湯器と同じレベルの水圧を求めている方は、ぜひチェックしてみてください。
5.急に勢いが弱まった!原因と対処法
エコキュートの水の勢いは、急に弱まることもあります。
今まで問題なく使えていたのに水圧が気になり始めると、故障や不具合かもと考えるでしょう。
では、エコキュートの水圧が突然弱まるのはなぜなのでしょうか。
対処法とともに確認してみましょう。
蛇口フィルターやシャワーヘッドの目詰まり
エコキュートの水の勢いが弱まる原因は、エコキュートだけにあるわけではありません。
蛇口フィルターやシャワーヘッドのメンテナンスが不十分な場合、目詰まりを起こしてしまうことがあるのです。
目詰まりが起これば、必然的に水圧が弱まってしまうため、まずは蛇口フィルターやシャワーヘッドのメンテナンスを行うのがおすすめです。
蛇口フィルターとシャワーヘッドは、中性洗剤でこすり洗いするのが基本です。
水垢や石けんかすは放置すると頑固な汚れになるため、定期的なお手入れが欠かせません。
最低でも月に1回は掃除する必要があるでしょう。
止水栓が若干閉まっている
水回りの修理、工事を行ったあとによく起こるのが止水栓の開き忘れです。
止水栓が開ききっていないと水圧が低下してしまうケースがあるため、止水栓の確認をしてみましょう。
止水栓の元栓は、水道メーターボックスやパイプスペースに設置されていることが多いです。
水道管から水漏れしている
水圧の低下に加え、水道料金が高くなっている場合は、水道管から水漏れしている可能性があります。
水漏れは、壁や床の内部でカビが発生したり、腐敗や床下浸水を引き起こしたりします。
水漏れの疑いがある場合は、速やかに専門業者に相談しましょう。
6.まとめ
今回は、エコキュートの水圧について解説しました。
エコキュートはランニングコストが抑えられる代わりに水圧が弱いため、敬遠している方も少なくありません。
しかし、適切に対処することで、満足のいく水圧を維持できることがほとんどです。
また、エコキュート以外のところで不具合が起きていることから水圧が弱まっているケースもあります。
水圧が急に弱まった場合は、目詰まりや止水栓、水道代を確認してみてください。
上記の対処法を試しても問題が解決しない場合は、専門の業者に相談して修理を依頼しましょう。
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