エコキュートは光熱費の節約になったり、災害時の生活水が確保できたりと、メリットの多い設備です。
しかし、種類や容量が豊富であるため、選ぶのに時間がかかってしまうケースが少なくありません。
特にどれくらいお湯が使えるのかを決めるタンク容量は、適切なサイズを選ぶ必要があります。
そんなタンク容量ですが、実は家族の人数で大きく候補を絞れるのが特徴となっています。
今回は、タンク容量の選び方や注意点をご紹介します。
目次
1.家族全員が1日に使う湯量を計算しよう
エコキュートのタンク容量は家族の人数を基準にして適切なサイズを選ぶことが多いです。
しかし、1日何回シャワーが使われるのか、お湯を出しっぱなしにする時間はどれくらいなのかも、容量を決める上でとても重要です。
基本的に、1人が1日で使うお湯の量は214Lほどだと言われていますが、中には平均よりも多くのお湯を必要とする方もいます。
そのため、1日に1人何Lのお湯を使うのか、大まかに計算してみましょう。
大体の量にはなりますが、水道の場合は、1分間に12Lが吐水されます。
シャワーで出したままにしている時間を計り、「12×出したままにしていた時間」で計算してみてください。
例えば5分間出したままにしていた場合は、12L×5分で60Lとなります。
4人家族全員が同じだけ使った場合は、60L×4人で240Lです。
もちろん、お湯を使う場面はお風呂だけではありません。
歯磨きや手洗い、食器洗いといった生活に欠かせない部分も、お湯を使うことが多いため、しっかり確認する必要があるでしょう。
2.家族の人数以外に注目するべきポイントは?
エコキュートは、家族が使うお湯の量に合ったタンク容量を選べば問題ないというわけではありません。
注意点を知らずに容量を決めてしまうと、「使用量に合わせたのにお湯が使い切れない」といったことが起こってしまいます。
エコキュートの容量を選ぶ際は、次のことに注意しながら進めていくと良いでしょう。
・暖かい地域と寒い地域では使える湯量に差が出る
エコキュートはタンクの中に貯めた90度の熱湯と水道水を混ぜ、給湯時に丁度良い水温になるように調節する仕組みになっています。
そのため、水道水の水温が高い地域と低い地域で比べた時、水温が高い地域の方がタンクのお湯の使用量が少なくなります。
つまり、暖かい地域では300Lで足りる家族構成でも、寒い地域では460Lを選ばなければならないといったケースがあるのです。
北海道、東北地方などの寒い地域はタンク容量を間違えると、使いたい時にお湯が出なくなってしまい、不便です。
反対に、沖縄や九州といった暖かい地域では、容量が大きいものを購入すると初期費用が余計にかかってしまいます。
エコキュートを選ぶ時は、お湯の使用量だけでなく、水道から出る水の水温にも注意してタンク容量を決定しましょう。
・タンク容量は使用できる湯量ではない
エコキュートのタンク容量は基本的に370L、460L、550Lのラインナップとなっています。
例えば1日440L使う家庭なら、タンク容量460Lのエコキュートを選ばなければならないと考える方は多いでしょう。
しかし、実際はエコキュートのタンク容量がそのまま使える湯量となるわけではないのです。
前述で紹介したように、エコキュートは熱湯と水道水を混ぜ、吐水されるときに丁度良い水温になるという仕組みです。
そのため、タンク容量が460Lであれば、460L以上のお湯が使えるということになります。
実際に使える湯量を算出できる計算式があります。
「実際に使えるお湯の量=(貯湯温度-給水温度)÷(使用温度-給水温度)×タンク容量」
自分が住む地域の水道水の水温を調べ、貯湯温度の下限温度である65℃、お好みの使用温度を当てはめて計算してみてください。
今回は、栃木県の12月の平均水温11℃、熱めのシャワー温度42℃を例に計算します。
(65℃-11℃)÷(42℃-11℃)×460L=800.4L
計算してみると、2倍の量とまではいかないものの、かなりのお湯を使用できることが分かります。
つまり、460Lを使用量とするならば、370Lのタンク容量でもまかなえてしまうのです。
同様の条件でタンク容量のみ370Lに変更して計算してみると、結果は643.8です。
タンク容量が大きすぎることで損をしないよう、実際に使える湯量もしっかりとチェックしましょう。
・電気代は家族の人数とタンク容量で決まる
エコキュートに使用する電気代は、タンク容量と家族の人数によって変わってくるのが基本です。
次の表をご覧ください。
2人家族(370L) | 3人家族(370L) | 4人家族(370L・460L) | 5人家族(460L) | 6人家族(460L) | |
深夜の電気代 | 86.5円 | 108.7円 | 124.7円 | 139.1円 | 152.0円 |
昼間の電気代 | 192.5円 | 288.7円 | 311.8円 | 339.8円 | 373.8円 |
こちらの表はシミュレーションの結果ですが、タンク容量はもちろん、世帯人数が増える毎に電気代も上がっています。
ここで注意したいのが、タンク容量選びを誤ると電気代が高くなってしまう可能性があるという点です。
エコキュートは、基本的に電気代が安い深夜にお湯を沸かします。
容量が合っていない場合、深夜を待たずにお湯切れを起こしてしまうケースがあるでしょう。
そうなると、電気代が比較的高い昼間に沸き増しを行うことになるため、結果的に電気代が高くなってしまうのです。
プランによっては、深夜の電気代の約5倍高くなることもあります。
初期費用を節約しようと容量の小さいものを導入してしまうと、ランニングコストが抑えられるどころかより高くなってしまう可能性があるため、容量選びは慎重に行う必要があります。
3.家族の人数別で見る!おすすめのエコキュートの容量
エコキュートの選び方や注意点はいくつもありますが、エコキュートを取り入れている家庭は多いため、参考になる情報は多いです。
ここでは、家族の人数別におすすめのエコキュートのタンク容量をご紹介します。
※メーカーによって推奨人数が異なります※
1人~4人家族 | 5人~7人家族 | 5人~8人家族 | |
エコキュートのタンク容量 | 370L | 460L | 550L~ |
おすすめの容量は、表にまとめると上記のようになります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
・1人~5人家族におすすめの370L
最もリーズナブルに取り入れられるのが370Lのエコキュートです。
基本的にエコキュートは370Lが最小容量となっていますが、メーカーによっては300Lや180Lを用意しているところもあります。
1人暮らしや2人家族の場合は、そちらもチェックしてみると良いでしょう。
・5人~7人家族におすすめの460L
現在小さな子どもがいる家庭であっても、いずれシャワーを使用する年齢になります。
そのため、今後のことを踏まえて多くシャワーを使うことを想定して大きめのタンク容量を選ぶのがおすすめです。
初期費用は高くなりますが、数年後頻繁にお湯切れを起こして沸き増しするよりもコストが抑えられる可能性が高いです。
・5人~8人家族におすすめの550L
5人以上の家庭になってくると、460Lのタンク容量では心許ないでしょう。
余裕を持ってお湯が使えるように、550L以上のものを取り入れるのがおすすめです。
家族が多く、寒冷地に設置する場合は特に大きめのタンクを用意すると安心できます。
4.まとめ
今回は、エコキュートの容量を決める時に重要な家族の人数に注目し、注意点やおすすめの容量をご紹介しました。
エコキュート選びでは、家族の人数はもちろん、それぞれがどれくらいお湯を使うのか、お住まいの地域は寒いのか暖かいのかなど、意識するべきポイントが多いです。
小さな子どもがシャワーを使う年齢になった時のことを想定することも非常に大切です。
今回ご紹介したことを参考にして、適切なタンク容量を見つけてみてください。
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