電気温水器とエコキュートはどちらも電気でお湯を沸かせる給湯器です。
しかし、お湯を作り出すための仕組みが異なるため、それぞれにメリット・デメリットが存在します。
今回は電気温水器とエコキュート、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
どちらを選ぶか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
電気温水器とエコキュートは何が違うのか?
電気温水器とエコキュートにおける主な違いは、お湯を作り出すための仕組みです。
ここでは、それぞれの仕組みがどう違っているのかを解説します。
電気温水器の仕組み
電気温水器は、貯湯タンクの中に電熱器(ヒーター)が設置されており、ここに電気を流すことで水を発熱させ、お湯を作り出していきます。
これは電気ポットと同じ原理です。
電熱器から発する熱エネルギーだけで水をお湯に変えていきます。
エコキュートの仕組み
エコキュートは電熱器を使わず、空気中の熱エネルギーを回収することで水を加熱していく「ヒートポンプ技術」が採用されています。
低温の冷媒が空気中の熱を吸収したら、コンプレッサーで圧縮させて高温にしていきます。この熱を熱交換器によって水に移し、お湯を作り上げるのです。
お湯と交換された水は膨張弁に向かい、空気中の熱を吸収しやすいよう冷媒を低温・低圧の状態にしていきます。
これを繰り返していくことでお湯が作られていくのです。
電気温水器は電気による熱エネルギーによってお湯を作り出しますが、エコキュートはヒートポンプ技術により空気の熱エネルギーと電気エネルギーを使ってお湯を作ります。
そのため、エコキュートの方がお湯を効率的に作れると言えます。
電気温水器を使用するメリット・デメリット
エコキュートと比べると効率の低さが目立ちますが、電気温水器にもメリットはあります。
【メリット】
比較的故障しにくい
電気ポットと同じ原理で水を温める電気温水器は、構造もエコキュートに比べると非常にシンプルです。
シンプルな構造ということもあり、比較的故障しにくいと言われています。
また、メーカーによっても異なりますが、無償保証期間2年に加えて有料となってしまうものの10年の延長保証を受けられる場合も多いです。
非常時でも水やお湯が使える
災害などの影響で断水してしまうと、一般的には水・お湯が使えなくなってしまいます。
しかし、電気温水器はまとめてお湯を作っておくことができる仕組みになっているため、万が一電気や水道が止まってしまった場合でも、貯湯タンクの中に水やお湯が残っていればそのまま使用することが可能です。
電気温水器にはあらかじめ非常用の取水栓も用意されています。
ここから水を取り出し、生活用水に使用できるのは嬉しいポイントです。
初期費用がかかりにくい
エコキュートと比較した際、導入にかかる費用は電気温水器の方が安く抑えられます。
商品によって価格は違ってきますが、設置費用と合わせた金額を比べてみると、約10~25万円は電気温水器の方が安くなっています。
省スペースにも設置できる
電気温水器はガス給湯器と同様のサイズとなっています。
屋外の省スペースにも設置できるため、わざわざ置くスペースを確保する必要もありません。
また、近年はマンション用に薄型タイプの電気温水器も登場しています。
【デメリット】
ランニングコストがかかりやすい
初期費用は電気温水器の方がかかりにくいものの、熱エネルギーのみを使ってお湯を作っているため、その分電気代を使用してしまいランニングコストがかかってしまいます。
水圧が低い
貯湯式の電気温水器は水圧が低い傾向にあります。
これは、水道水の水圧を下げてから貯湯タンクに水を貯めるケースが多いためです。
水圧を活用して汚れを落としたい場合や、強めの水圧でシャワーに当たりたい場合だと、物足りなさを感じてしまうかもしれません。
ただし、瞬間式の電気温水器だと水圧は水道のまま使用できます。
その代わりタンクにお湯を貯めておけないので電気代の節約がより難しくなります。
湯切れを起こす可能性もある
貯湯式の電気温水器を使用していると、湯切れを起こす可能性があります。
電気温水器で電気代を抑えるために、電気代が安い夜間に沸き上げておき、日中にまとめて使用するといった方も多いでしょう。
この使い方は確かに電気代を抑えられますが、一気にお湯を使ってしまうため湯切れにつながってしまいます。
特に来客予定がある場合は湯切れを起こしやすくなるので注意が必要です。
エコキュートを使用するメリット・デメリット
エコキュートにも電気温水器とは異なるメリット・デメリットがあります。
【メリット】
電気代が安い
エコキュートにおける大きなメリットは、電気代を抑えられる点です。
電気温水器と比較して、月々の電気代は約3分の1にまで抑えられると言われています。
補助金制度を利用できる
エコキュートは環境にやさしく、省エネにもつながることから国や自治体から設置費用の補助金をもらえるケースがあります。
例えば「2024年度給湯省エネ事業」を利用すると、最大18万円の補助を受けることができます。
ただし、補助金制度を利用する際には条件を満たしている必要があるため、注意してください。
貯湯タンクの水を非常用水として活用できる
貯湯タンク内に水が残っていれば、断水が起きた場合でも非常用水・生活用水として活用できます。
ただし、飲用水として利用したい場合は一度沸騰させる必要があります。
AI・IoT技術などを搭載した機種も登場している
エコキュートにはAIやIoT技術を搭載した機種も登場しており、無駄をなくして最適な湯量になるよう自動調整できるものもあります。
IoT技術が搭載されているものなら、スマホのアプリを使って外出先からもお湯張り操作ができるようになります。
【デメリット】
設置費用が高い
エコキュートは電気温水器と比べて、設置費用がかかってしまいます。
補助金制度を活用できれば良いですが、そうでないとかなりの金額となってしまうでしょう。
計画的に使用しなくてはならない
エコキュートは自動で湯量を調整してくれますが、無計画にお湯を使い過ぎてしまうと、貯湯タンクの中身が空っぽになってしまいます。
お湯切れを起こすたびに電気代もかさんでしまい、結局節約につながらなかったケースもあるでしょう。
そのため、エコキュートを導入する際は計画的に使用していく必要があります。
騒音につながる可能性もある
エコキュートは稼働時に40dbの音が発生するとされています。
40dbは市内の深夜や図書館の中、閑静な住宅地の昼間に相当する大きさなので、生活に支障は出ないと考えられます。
しかし、ヒートポンプユニットから発生する12.5Hz程度の低周波音に関しては配慮しなくてはなりません。
低周波音は通常わからないものの、人によっては不快に感じてしまうこともあるようです。
実際、眠りの浅くなる時間帯に低周波音を流した時、目が覚めてしまう実験結果もあります。
この低周波音によって隣家とのトラブルにつながる可能性もあるため、ヒートポンプユニットは極力隣家の寝室に近い場所に設置するのは避けた方が良いでしょう。
入浴剤の使用が制限される
エコキュートは入浴剤の種類や使用を制限しているケースが多いです。
例えば濁り湯タイプや硫黄、炭酸ガスが含まれているものなどは使用不可になるケースがあります。
これらの入浴剤を使用すると、詰まりや故障を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
↓こちらの記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください↓
【エコキュートに入浴剤は使える?使用時の注意点について】
まとめ
今回は、電気温水器とエコキュートのメリット・デメリットについてご紹介してきました。
エコキュートは機能性も高く便利ではあるものの、設置費用が高いなどのデメリットも存在します。
電気温水器も同様で、メリットもあればデメリットに感じてしまう部分もあるでしょう。
コスト面や省エネ面で総合してお伝えすると、
補助金を受けることができる・ランニングコストが良いエコキュートがオススメです。
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